12/31/2014

新年の準備(松本)

 しばらく前のことになりますが、三豊市立財田保育所のもちつき大会へ、松本ゼミ4年生2名/大学院生2名でお邪魔してきました。






 街育ちの私は、もちつきが年末の行事だ、と知ったのは、恥ずかしながら大人になってからだったような気がします。
 季節を感じられる行事が、すぐ手の届くところにあるかけがえのなさを改めて感じた一日でした。財田保育所の先生方、ライオンズクラブのみなさま、貴重な機会をありがとうございました。

 本年もあとひといきとなりました。
 みなさま、よい年をお迎えください。
 ひとりでも多くの子どもたちにとって、来年がよき未来となりますように。

12/15/2014

“話し合って決める”土壌をつくる(松本)

 保育内容の指導法(言葉)と(人間関係)の授業では、いずれも保育実践記録を読みとき、ディスカッションする時間を大切にしています。
 先日の「言葉」の授業では、以前このBlogでも取り上げた、『現代と保育』(ひとなる書房)87号掲載の、香川県高松市・こぶし花園保育園5歳児クラスの実践をみんなで読み合わせ、議論を深めました。

 自分のことも、友だちのことも大切に思えるような人間になってほしいという願いから、どの子もが安心して発言できるクラスづくりを試みてきたこの実践のキーワードは「信頼」と「一手間」。
 守らせたい規範や結論をダイレクトに伝える働きかけは、一般に、子どもが自ら考え、行動するチャンスを奪うことと結びつきがちです。
 いっぽうで、何もないところから子どもが自ら考えはじめるわけではない。それは、子どもが考えたくなる魅力的な問いを、わざわざ一手間かけて準備してくれる大人がそばにいて、はじめて成り立つものでしょう。

 障害をもつ子どもたちと「対等」に勝負してみる、おなかがすいた子どもたちの人数より一つ少ない「かき揚げ」を前に、どうするべきか思い悩む……。一手間かけることで立ち現れた「問い」と向き合い、考え合った結果は、大人にとって望ましいものになるとは限りません。しかしながら、そのようなプロセスも含めて「信頼」されるまなざしがあって、はじめてヒトは安心して表現するきっかけを得られるのだろうと思います。

 「楽しかったことは忘れるけど、びっくりしたことは心に残るんだよね」
 この保育実践を経験した子どもが、数年後に発したひとことです。

 「熟議」のツールが多々開発されつつあるいっぽうで、他を圧するような言葉がヒトを惹きつけるこの時代、“話し合って決める”ための土壌をいかに耕し、つくりあげるか。それが一定の時間を経てはじめて立ち上がることを自覚し、そのような経験を子どもたちに保障する覚悟が問われているのは、私たち大人なのでしょう。