土曜日, 2月 16, 2013

「心のケア」モデルから「参加主体」モデルへ(松本)


 後期の定時授業もひととおり終了(なのになぜだか追われる日々ですが…)
 教育学部「児童心理学」の最後の授業で、少し時間が取れたので、国際NGOである Plan Japan の東日本大震災緊急・復興活動支援報告と、その際の活動をふまえて作成された、世界保健機関(WHO)作成のPsychological first aid: Guide for field workersの翻訳縮刷版「被災者の心を支えるために:地域で支援活動をする人の心得」を配布させたいただき、ポイントについて話をしました。
  Plan Japanの活動の詳細は以下を参照ください。

  ページの左側に、東日本大震災活動報告をはじめ、その他「世界の女の子に、生きていく力を。」プロジェクトの詳細等への入り口があります。

 私自身は、心理学関係の研究会でご一緒させていただいている、山形大学の上山眞知子先生を介し、東日本大震災におけるPlan Japanの活動を知りました。
 重要な点はもちろん、たくさんあるのですが、共通するのは「支援される者ー支援する者」という関係が固定してしまうと、いずれひずみが大きくなったり、うまくいかなくなったりする。
 そうではなく、復興そして日常における主体者として動けるチャンスを作ること。
特に子どもは、一般的にはケアされる側ですし、特に初期ケアがポイントになるのですが、一方で日常を取り戻していくプロセスにおいては、その発達そのものが家族や、コミュニティを変えていく力を果たしうる。
 先に述べたWHOのPsychological first aidでも、従来の、いわゆる弱い立場の被災者をどうケアするかというモデルから、主体者としての力を引き出す場を作るという支援の方向へと変わってきているそうです。

授業ではあまりうまく伝えられた気がしないのですが、一つでも、受講していたみんなと何かをシェアできていればいいなと思っています。
 もちろん、ここで学んだことが役立つ日が訪れないことが、最もいいことなのですが…。

 資料を素早くお送りいただいたPlan Japan の皆様と、教えていただいた上山先生に改めて感謝申し上げます。
 ありがとうございました。
 またさまざまな機会をつくり、紹介させていただきたいと思います。

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